ストレス反応を最大の見方にする

 

1990年後半、
オハイオ州アクロンにある病院の外傷センターで、珍しい実験が行われました。

 

大きな自動車事故やバイク事故に遭ったばかりの人たちが、

尿サンプルの提出が求められました。

 

 

心的外傷後ストレス障害(PTSD)の研究に利用するためです。

 

 

心的外傷後(トラウマ)を負った直後の患者たちの尿に含まれている

ストレスホルモンの量を調べることで、PTSDを発症しそうな人を

予測することは可能かどうかを検証するのが目的でした。

 

 

やがて検査を受けた55名の患者のうち9名が、

事故の1ヶ月後にPTSDと

診断されました。

 

 

その患者はたちはフラッシュバック(心的外傷を受けた記憶が、突然、鮮明に蘇る現象)

や悪夢に悩まされていました。

 

 

そのため事故を思い出すことはできるだけ避けようとして、

運転をやめ、幹線道路にも近寄らず、事故の話をするのさえ嫌がりました。

 

 

 

しかし、ほかの46名の患者にはそのようなひどい症状は見られませんでした。

 

 

事故直後の尿検査の結果を調べたところ、これらのレジリエンス(うまく適応できる能力)の

高い患者たちの尿は、PTSDを発症した患者たちの尿に比べて、

コルチゾールとアドレナリンという二つのストレスホルモンの数値が高かったことが分かりました。

 

 

ストレスを感じたとき、私たちの体内ではコルチゾールとアドレナリンが分泌されます。

それは「ストレス反応」と呼ばれる生物学的変化の一部で、

ストレスの多い状況に

対処するのに役立ちます。

 

 

 

ストレスを感じると、

体内では心臓血管系神経系をはじめとする多くのシステムに変化が生じます。

 

 

これらの変化、すなわち「ストレス反応」は、

状況に対処するために体内で起こる反応ですが、

ストレス反応もストレスと同様に、よいものとは思われておらす、

むしろ恐れられています。

 

 

 

 

ほとんどの人は、ストレス反応は障害になると考え、

最小限に抑えるべきだと思っていますが、

実際にはそのような悪いものではありません。

 

 

それどころか、ストレス反応はさまざまな点で、

あなたが困難な状況にぶつかったときに最大の味方となります。

 

 

 

ストレス反応は打破すべき敵どころか、

いざというときの頼みの綱なのです。

 

 

 

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